7月13日
◎<放屁虫 戦場で舞え ドローン代り>
平家蟹、平家鳥、平家蛍もある。「へ」の字始まりの動物。
ヘッピリムシは実在の虫である。ホソクビゴミムシ科のミイデラゴミムシという甲虫がそれで、刺激を受けると腹端から大きな音を発し、 一陣の煙とともに実に臭い毒ガスを発射する。農耕地や草原に住む体長15mm内外のありふれた肉食の小甲虫で、一応、黄色の地色に黒い斑紋のよく目立つ警戒色を持ってはいるが、 その姿型からはこのすごい隠し芸を推測できない。くだんのガスの素は、体内の貯蔵袋にヒドロキシンと過酸化水素の形で貯えられ、刺激を受けるとキチン質の堅固な反応室に送られる。ここで酸化酵素の働きで反応してベンゾキノンと水が生成され、 爆発音とともに100℃もの高温で発射される。ガスの生成が直腸ではなく、放出も肛門とは別の穴なので、科学的にはオナラとは違うものの、 感覚的にはまさに“ヘッピリ”である。ガスが目にでも入らない限り、人体に危険はないが、指などにつくと皮膚が褐変してなかなか落ちない