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作業日誌

2月21日
春の準備
2月 8日
初出動

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2月21日 春の準備


2月21日(土)。晴れ。日中の最高気温が17度にもなる暖かな1日でした。7家族 9人が出動。夕方まで、のんびりと作業、いや”土いじり”をしました。まず、今年からメインの畑になる「新畑」(20アール)を6区画に分ける作業です。管理機という小さい耕耘機を動かし、深さ20センチばかりの溝を付けました。
これが区画の境界線というわけです。区画は、例えばジャガイモやナスなど連作を嫌う野菜を、区画ごとに順繰りに植える(6年に 1回まわってくる)という輪作をするためのもの。写真が区画作りの作業です。


区画割の作業で畑が生まれ変わる 作業後、管理機を囲み記念撮影
 

どこに何を植えるか−−。輪作という基本体系のもと、野菜どうしの相性や、マリーゴールド(花)などとの混食(虫除けのため)といった要件を考え、すでに正月のミーティングで年間計画を決めています。今後、作業日誌を書き進めていく過程で、どの区画に何を植えるのか、明らかにしていきます。もちろん収穫の結果も。また、野菜によっては、特別な土壌資材や肥料を使い、それらを使わないケースとの比較などもすることになっていますので、そのこともレポートしていきます。

ジャガイモを植える区画に、「ぼかしコンブ」という肥料を少量まきました。鶏糞と乾燥コンブの粉末が主成分のようですが、袋には、この肥料の成分のミネラル(微量成分)が30種ほどびっしり書かれていました。コンブが主にその元になっていると思われます。この肥料は、畑リーダーの麻賀裕之さんが調達したものですが、コンブといえば、1週間ほど前、ボクが地元・鎌倉の海辺からテングサようの海草を拾ってきて、干して粉にし畑に撒こうと思っていたのです。農業研究会らしく10周年の今年の発展的実践(advanced approach)として。海草という妙なる物質のタイミングの一致がなにやら不思議に思えました。ぼかしコンブの「ぼかし」とは、完熟していない熟成途上の、という意味に理解していただいて結構です。
日を改めて詳しく説明します。

 *岩昆布拾うや七里ヶ浜の波 隆天

これが2月15日の散歩の際につくった駄句ですが、その昆布は熱湯をかけ摺りショウガで食べました。風の強い日、鎌倉の海にも、岩についたままの昆布やテングサなどの海草が打ち上げられるのです。いいでしょ。ついでですが、鎌倉市はもう10年も前から、剪定した庭木の枝葉から腐植土を作り、市民に無料還元していますので、例えばヤーコンの苗作りなどでこの土を利用しています。
この日、もう一人のリーダー小林一美さんが麻賀さんと相談し、ジャガイモの種芋を7種買ってきていて、3月の種植えに備え、小屋に保存しました。これで春一番の作業であるジャガイモの種植えの準備は万端整いました。さあ、作業よ、いつでもいらっしゃい。われわれ、気力もいっぱい充実しているよ・・・の心境です。ジャガイモの7種は、種植えのときに紹介します。いろいろな種類があって面白いですよ。

12時半。いつものように、車座になって、昼食をとりました。遠く筑波山の山並みをながめながらの食事のおいしいこと。2、3人のメンバーが来がけに回って買ってきたという「竹村さん」のイチゴが、竹村さんからの差し入れ分と併せて食卓に。
グアムに行ってきたという小林さん夫婦からの、チョコレートのお土産も差し入れられ、贅沢なランチとなりました。イチゴの竹村さんについては、別な機会に。

午後。畑 E の作業です。菜の花やコウサイタイ(中国野菜)の花の部分の収穫、キャベツや大根の収穫、タマネギの苗(昨年秋に種まきしたもの)の移植をしました。タマネギは葉の部分は霜などでやられ、数センチしか残っていませんが、掘り起こすと、根がその2〜3倍も伸びていました。丈夫な苗であることを確認しつつ、畝をつくり株間15センチほどで数100本植えました。昨年末に移植したものと合わせ、これで1000本にもなったでしょうか。移植したあとから、元気づけようと、近くの公民館から水をもらってきて、ジョロで水やりをしました。

みんなゆったりと、土と戯れるといった感じで働きます。作業を、心から楽しんでいるのです。誰が仕切るでもない分業が自然と出来、つまり思い思いの仕事をみんなが自由にやる、という一種独特の作業形態が、いつも土日ファームでは展開されるのです。
ギスギスした空気など一瞬たりとも流れることはありません。これでこそ、生命の洗濯ができるというものです。かけがえのない豊穣の空間なのです。もちろんローマは1日にして成らず、ですが。
写真は、菜の花をつんだり、タマネギを移植したり、思い思いの作業をするメンバーです。自由で豊穣な空気が漂ってはいませんか?

コウサイタイの花をつんだり・・・ 玉ネギ苗を植え水をかけたり・・・
 

作業終了の 4時ごろ、少し雲ってきて、今日、明日のうちに雨という予報が出ているという話になりました。おそらく半月ぶりぐらいの雨でしょうか。そうなって欲しいと心から思いました。種をまいたり、苗の移植をしたりした後はいつもそう思うのです。誰かが明日、ゴルフを予定していようが何だろうが、関係ありません。
雨よ降れ、早く降れ、ざんざん降れ!! 頼む、雨よ降ってくれ! と祈ります。はい、土日ファーマーは”雨の邪鬼”なのです。いいんです、どう思われようと。
22日夕、そう願いつつ、この原稿を書いていると、ザーッと来ました。これなら、八郷も雨だろう。きっと雨だな。ありがとう、雨よ!!

(2月22日 宮崎記す)

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■2月8日 初出動


宮崎、新年の初出動。快晴。八郷町の畑 E から土日ファーマーの心の灯台である筑波山(876m)が、くっきりと見わたせました。双子のピークが、いつにも増して優しい笑顔を投げかけているようで、「ヨーしばらく」「ありがとう」と声をかけていました。写真の中央に双子のピーク が見えるでしょう、これが筑波山です。畑 E からほぼ真西、直線で20kmぐらいのところにあります。

土日ファーマーを見守る筑波山の主峰

04年からの新しい農場となる20aの畑


午前 10時。三々五々、9組 11人の仲間が集まり、笑顔を交わしては、思い思いの作業を始めました。畑では、短茎の菜の花が咲き始め、コウサイタイ(中国菜)、大根、ブロッコリーが寒さに耐えるように成長しており、5月ごろ緑肥にするエンバクが緑の葉を 10cmばかり伸ばしていました。
冬とはいえ、 結構にぎやかで、色どり豊かな畑です。作業はというと、菜の花、ブロッコリーなどの収穫、そしてサツマイモのツルの焼却です。柔らかな日差しを浴び、みなゆったりと体を動かします。

500mばかり離れた畑 B に移ります。前作サトイモのあと地で、この畑の隅々に散らかった枯れ木・枯れ枝を焼却しました。よく乾燥していて、あっという間に燃え盛り、体が焼けるような本格的な焚き火となりました。準備のいいメンバーが昨秋収穫のサツマイモをもってきていて、焼き芋をつくりました。土日農研流の焼き芋は、まず芋を水でぬらした新聞紙で包み、その上から銀紙で包んで火に入れる方法です。これなら間違いありません。

焼きネギもしました。ちょっとこがして、薄皮をはぎ、白い部分をかじるのですが、これが旨い!チョー甘いのです。これで、今年は風邪ひかないで済むかな? 結局、この日、延べ5時間も焚き火をし、大量の焼却灰をつくりました。否、正直いうと、焚き火をして腹一杯遊んだ、と言ったほうが当たっているかな。


木切れ整理の焚き火で身も心も暖まる

12時半。女性4人が炊き出しでつくった味噌汁が出来上がり、「お昼ですよぉ」 の声が響きました。隣りの畑のわきが昼食の場です。枯れ松の大木を 50cmほどの長さに切ってつくった椅子に、みんなが腰を下ろします。食卓は、近くの工務店からもらったベニヤ板。 椅子もテーブルも、そして味噌汁もみんな手作り。味噌汁の大根、菜の花、サトイモ、ニンジン、ネギも、みんなみんな自作野菜。味噌をつけて食べる野蒜(のびる) は土手からつんできたもの。これに加えテーブルには、食の話題が矢継ぎ早に射出さ れ、なんとも豊かな「野昼」(のびる)です。 暖かな陽射が燦燦ふりそそぎます。トップページの写真こそ、わがファームの野昼のあとの、テーブルを前にした記念撮影です。

午後、100m先の畑 A で作業です。ここでもサツマイモのツルを燃やし、ネギ、 赤カブ、キャベツなどの収穫をしました。これらに、玉里村のヤーコン畑から、ボク が朝収穫してきておいたヤーコンを加え、勘定奉行が計 10種類ほどの収穫物を参加人数分に分けました。ときに午後4時。この日の作業終了です。2週先の出動を申し合わせ、解散しました。
2週先といっても、このうちの何人かと、この日不出動だったメンバーの何人かは、次週にも出るかもしれません。また、1月中に初出動したメンバーが何人もいます。勝手に出動、自由に作業が、暗黙のルールなのです。

(2月8日 宮崎記す)

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