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作業日誌

5月23日
援軍おおぜい、サツマの苗植える
5月8日
豊作を祈って賑やかな田植え

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5月23日 援軍おおぜい、サツマの苗植える

朝から雲行きのあやしい天気。午前10時。八郷町役場に10組12人参加のボクの「生協の仲間」が集まりました。恒例のサツマイモの苗植えの応援部隊です。農作業の応援なので「援農」と呼んでいます。秋に再び収穫を楽しみにきてもらうことにしています。畑から20kmも離れた玉造町の知り合いの農家から、農家手づくりのサツマイモ苗250本をあらかじめ購入してきての、援軍との合流です。今年初参加のメンバーの1人が真っ赤なイタリア製「アルファロメオ」で颯爽と乗りつけ、カッコいいこと。しばし車論議で盛り上がったあと、車を連ねてサツマを植える畑へ向かいました。

緑肥や敷き藁にするライムギが背丈よりも高く伸びています。まずはこれを根元から刈り取ります。20坪ほどのスペースが出来ました。続けて畝づくりです。サツマ専用の肥料(窒素1:リン酸4:カリウム4の割合)をまき、肥料の上に、スコップで土を柔らかくしつつ20cmほどに盛り上げ、畝をつくります。
次に畝をビニールのマルチで覆い、その両はじに土をかけて作業は一段落です。肥料をまく者、スコップで土を盛る者、台所のラップを大型にしたような黒色マルチ(幅約1m)を2人1組でひっぱって畝の上に伸ばす者、といった具合いに分業体制ができ、どんどん作業が進みます。見る見るマルチの畝5本が出来ました。デコボコして見た目は良くありませんが、それには目をつぶることにしましょう。

畝の上に25cm間隔で竹で穴を開けます。続いて背丈20cmほどに伸びた苗をこの穴に指し込み、そっと茎の周りの土を押さえてやって、イッチョウ上がりです。土中の茎の先端から根が出て活着し、その根がちょうどその下あたりにある肥料分を吸収して成長し、畝の中で塊根(サツマの玉)を太らせていくのです。塊根のデンプンは、ツルが繁らす葉っぱの葉緑体でつくられるのはいうまでもありません。収穫は10月。それまで畝と畝の間の地面の草取り(畝の上にはマルチ効果で草は生えない)をして、日に日に伸び繁るツルと葉っぱの成長を助けます。このツルはフキのような味で結構イケるのですが、北朝鮮では、今日でも人々の大事な食料になっているといわれています。


サツマ苗の植え付け援農にきたみなさん(畝作り) 甘ーい香りの漂うハウス内でのイチゴ摘み
サツマ苗の植え付け援農にきたみなさん(畝作り)
甘ーい香りの漂うハウス内でのイチゴ摘み
ジャガイモの花見をしながらの豚汁昼食
ジャガイモの花見をしながらの豚汁昼食

2時間半で作業終了。食事係から声がかかります。「豚汁できたよー」と。畑の向こうの車も入る広さの畦道が恰好の食事場所。アツアツの豚汁を注いでもらい、ゴザに座り、早速いただきます。うまい。ホントにうまい。ビールもうまい。この一瞬のために働いているといってもいいぐらい。うまい、のほかに言葉はありません。畦の周りはよそのジャガイモ畑。うす紫色の花を咲かせています。座って向かい合い、目線の高さで見るジャガイモの花って、野の趣ただよう、色っぽくも美しい非日常の光景でした。否、ボクの咄嗟の連想は、思わぬところで、若い楚々とした美人に出会った感じ・・・・。食事が済むころ、いよいよ雲行きがあやしくなりそそくさと店仕舞いしました。美人との出会いは幻のようでありました。

帰り道、仲良し農家の広瀬さんチに寄ると、孟宗竹のタケノコが最後の芽出しどきだというので、掘らせてもらいました。最後、もう一軒の仲良し農家、千代田町の竹村さんチに寄り、恒例のイチゴ摘みをやりました。収穫終了直前のイチゴハウスで摘ませてもらうのですが、暖かくなると発生するというウドンコ病が出て、熟れた実に白い病菌がつき始めていたのは仕方ありません。みんな、葉をかき分け良さそうなものを選んで、せっせと摘み取ります。食べながら摘みます。なんとも甘く、おいしいイチゴ。「おいしい、おいしい」と歓声が上がります。みんな箱一杯に摘み、大満足です。竹村さん、本当にありがとうございます。わが家では妻が毎年、小瓶4つ5つ分にイチゴジャムを作っており、梅ジャムと合わせ、イチゴには1年中お世話になっているのです。

竹村さんチは、常磐自動車道の千代田石岡インターのすぐ近く。援農の仲間たちは夕刻、イチゴの匂いに包まれた車に分乗しインターへ向かいました。かくて、農作業〜タケノコ〜イチゴ〜ヤーコン〜アピオスという組み合わせのサツマイモの苗植え援農ツアーは、楽しく豊かに終了しました。

ヤーコン、アピオスって? ヤーコンは苗、アピオスは種。ボクからのプレゼントです。いずれも今年、ブレークしそうなまだまだ新しい野菜類。食べる楽しみのみならず、両方ともじつに可憐な花を咲かせます。立派に育って欲しいものです。竹村さんについては、このHPで近く紹介します。早く早くとずっと思っているのですが・・・。土日農研のメンバーがHPで竹村さんを紹介してくれているので、開いてみて下さい。URLは、次です。
http://www1.odn.ne.jp/koubou/noukenn2.htm

(5月30日 宮崎記す)

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5月8日 豊作を祈って賑やかな田植え

5月8日。霞ヶ浦にほど近い玉里村(茨城県)の田圃20a(600坪)で田植えを行いました。暑からず寒からずの絶好の田植え日和。土日農業研究会のメンバーと援農組4人の総勢26人が、午前8時前から続々と車で集まってきました。連休明けのこの日を手ぐすね引いて待っていたかのように。
あいさつを交わすや、さっそく作業開始です。まずは畦の草刈りと、田圃に稲の苗を植える目印をつける「線引き」の作業です。昔ながらの線引き道具(地元レンコン農家の西村さんに借りている)を代掻きの済んだ田圃で引っ張り、泥面に30cm間隔の線をタテヨコ十文字につけました。タテヨコの線の交わったところを目印に、苗を植えようというわけです。
その作業が終わる頃、近くの農協の育苗場へ向かったメンバーが稲の苗を車に積んで運んできました。昨年と同じ「ひとめぼれ」で、青々と15cmほどに伸びています。苗は、新聞紙半分ほどの大きさのケースで育てられるため四角く群生していますが、これを掌に乗るぐらいの"苗束”に千切り、田圃のあちこちに投げ入れると、ハイ、これで準備完了です。さあ、いよいよ田植え開始!
 田圃のはじに植え手が横1列に並びます。植え方は・・・片手に持った苗束から4、5本ずつをつまみ取り、中指など3本の指で挟み込み、タテヨコの線の交差するところに、そうっと差し込みます。地面は代掻きされているので柔らかく、簡単に差し込めますが、深くなく浅くなく植えるのがコツ。また、苗の数は5本ぐらいが限度で、多すぎると成長過程で茎がわかれる「分けつ」が進まず、収量が落ちるので、苗は、適当数をつまみ取るのが大事なポイントです。


奮闘した小6の土肥亮友君(手を上げている子) 賑やかに楽しく進む玉里村での田植え
奮闘した小6の土肥亮友君(手を上げている子)
賑やかに楽しく進む玉里村での田植え
のどかな田園風景に溶け込んでの記念撮影
のどかな田園風景に溶け込んでの記念撮影

埼玉県志木市からやってきた土肥さん親子は、今年が始めての体験で、以上の要領をベテランから教わりながら植えていきます。小6の亮友(りょうすけ)君は学級の栽培委員をしているといい、じきに要領を飲み込みました。ぬかるむ田圃に足を取られつつも、いかにも楽しそうに植えていきます。
あちこちで田植えならではの、ハプニングが起きます。ぬかるみでバランスを壊し田に倒れこむ者、尻餅をつく者、苗束を畦から投げてもらっては、田に張った水や泥のハネを顔に受ける者、泥水に真新しい帽子を落とす者・・・・・・そのたびに爆笑の渦がまき起こります。
これが田植えの醍醐味?みたいなものです。泥田と戯れ、みな気持ちが開放されていくようです。霞ヶ浦を渡ってくる風が田圃を吹き抜け、なんとも爽やかな気分になります。
8時45分から始めて、15分ばかりのオヤツ・タイムを挟み、12時過ぎに終了。正味3時間という、過去最速の田植えでした。植えたばかりの苗が風にさわさわとゆれます。その光景をながめたり、背伸びをしたりし、みんな満足気です。
近くの農民会館では、ぴったりこのとき女性軍による炊き出しの豚汁が出来上がっているはずです。みな走るようにその昼食会場へ移動したのはいうまでもありません。
シュポッ、シュポッ・・・・・・。写真を撮るのも忘れて、喉を潤したのでした。

(5月8日 宮崎記す)

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