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作業日誌

7月17日
炎天下の農作業
7月3日
夏の大出動・トウモロコシ事件

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7月17日 炎天下の農作業

7月17日。朝から、焼け付くような陽射しが、土日ファームに降り注ぎました。土が焼け、野菜が茹で上がるようで、土日ファーマーがあえぐ、鬼の日のような猛暑でした。われらのその中での奮闘やいかに・・・・・・。この日、八郷に出動したのは、どにちの仲間が6組7人、プラス入会希望の客人が1家族3人で、合計10人。客人はさいたま市大宮の矢作さん夫妻と3歳のタケシ君。ボクの「週末農業を楽しむ本」(実務教育出版)を読んで、触発されたという来訪でした。自然好き・土いじり好きという一家で、フィーリングが合い、大歓迎しました。また、いきなり労働力にもなってくれました。

まずはジャガイモ掘り。7月3日に続く2回目の大収穫で、晩生の3品種(メイクイーン、アンデスレッド、ホッカイコガネ)を3分の1ほど掘りました。3種すべて大きさ・収量ともまずまず良い出来です。クリーム色の肌のメイクイーン・ホッカイコガネと、朱色の肌のアンデスレッドの、色合いが美しくとても美味しそうです。1回目収穫の男爵は、中味が病原ウイルスにやられているのがありましたが、今回こそ・・・と、3種の無事を祈りました。メイクイーンには、モグラにかじられているものがあり、これなら逆に中味は無事かも・・・と思いました。なぜって、モグラやカラスなど野性のものたちは、美味しいものを察知して食べる異常に高い能力をもっていることを、われら土日ファーマーは、過去の被害の体験から良く知っているものですから。

掘ったジャガイモをそっとわきの土の上に並べ干していきます。強い陽射しであっという間にイモの肌が乾きます。少ししてひっくり返し、また乾かします。これで、傷ついているものを選り分ければ、保存が良く利く条件が整いました。ジャガイモは傷ついていたり濡れていたりすると、そこに環境中の腐敗菌が付着し、ジャガイモの上質で感受性の強い澱粉質がすぐ侵食され、そこから腐れが入り長持ちしないのです。ある豊作年のこと。収穫中に雨が降り出し、大急ぎで箱詰めして会員にプレゼントの宅配をしたのですが、翌日各戸に届いたイモは早くも腐りかけ異臭がしていたという苦い経験があるのです。

トマトが1メートルにも生長し、茎も太くなり丈夫そうで、3〜4段にわたり1枝に7つ8つの実を付け、熟れ始めています。師匠永瀬さんのご指導で摘果することになりました。実がくっつき過ぎて成っているところを探し、小さい実をいくつか落とすのです。大きな実を得るために必要なこと、というのですが、業つくばりなわれらには、この作業、とてももったいなくて・・・。続いて、伸びた茎を支柱の竹に結束する作業です。長く収穫するための必須作業というわけで、こちらの作業には自然と心がこもります。エヘン。摘果したピンポン玉ほどの青い実は、工夫好きなメンバーが糠漬けにでも・・・と持ち帰りました。みんなの期待や大。こうしたトライアルから大ヒット商品が生まれるかも知れないのです! どこまでも強欲な、いやいや、マジメなわれら・・・。熟れ始めたトマトは、1週間先に取りごろを迎えるはずです。大豊作が楽しみです。


傷つけないよう丁寧に、丁寧にやるジャガイモ掘り。 子供(右奥)連れで来訪した矢作さん一家。即会員に。
傷つけないよう丁寧に、丁寧にやるジャガイモ掘り。
子供(右奥)連れで来訪した矢作さん一家。即会員に。

収穫期を迎えている野菜が種類・量ともいっぱいです。キュウリ、オクラ、キヌサヤ、ナス、トウモロコシ、枝豆・・・。ほかに肌が白い色をしている白ナスも10本ほどに1個ずつばかりが取りごろです。ゴーヤも植えるのが遅かったためか、ぼつぼつ取りごろです。キュウリは、1週間前にもたんと収穫した(出動者の話)のに、巨大になりすぎたのも含め、イヤというほど収穫できました。昼食べるために、どっさとバケツに入れ水につけました。トウモロコシは2週間前に”ある被害”にあったのですが、防護策のおかげで1人4、5本ずつの収穫となりました。そのハプニングは後でレポートします。

昼食−−。土日メインファームは前にご紹介した通り、地主永瀬さんの梨畑の跡地ですが、梨の木が数本だけ切り倒しを免れ畑の隅に「雄花」用の木(人手で受粉する)として大事に保持されています。その木の下が陰をつくってくれていて、恰好の昼食場所(夏以外は眺望の利く丸太椅子の場所)です。客人の、30歳代の若い夫婦・矢作さんへ農作業の感想を求めたり、質問をしたり、と賑やかです。3才の長男タケシ君が愉快でした。大きなキュウリを丸かじりし、ペロリ平らげてしまったかと思うと、トウモロコシも生かじり。それを両親がにっこりと見守っていて、好ましくも頼もしい光景でした。「畑で遊ばせ土や虫などと親しませたい」という両親の願い通り、彼は腹がいっぱいになると、バッタやカエルを追いかけ畑を駆け回っていました。

夏の畑は、いつもレポートしますが、草取りが大変です。ジャガイモを掘った後も畝の周りに雑草がボウボウです。畑のどこにも草のないところはありません。これらの草を、みんながいろんな作業をしながら取っていきます。顔から汗が、ポロポロ滴ります。サトイモはメインファームの向かい側の永瀬さんの畑に400本も植えていますが、ここも2週間前に取ったのに雑草がびっしり。15列の草取りをボクが1人でやりました。1列1列ゆったり気分で進めました。何列かごとに一息入れ、水をガブガブッと飲みながらやりました。草取りをしながら、芽が出てなかったり、消滅したりした株と株の"隙間”に、他の株のわき芽を探し、それを掘り取って移植しました。前回も同じ手当てをしましたが、その数、合計15本ぐらいになったでしょうか。移植した株はどれもおチビちゃん。「早く大きくなれよ」と声をかけてやりました。大きい株はもう50センチにも伸びているのに、10センチぼっちで大丈夫でしょうか? ノープロブレム! 7〜8〜9月の日照をたっぷり浴びてラクに追いつくのです。

さて、取ったその草です。「草は畑の外に出すな」という永瀬師匠の口癖−−草も土の養分を吸収して育っているので、それを堆肥などとして土に戻せという説−−に従い、株と株の間に乾燥防止材として乗せました。草は陽射しですぐに枯れるのですが、その枯草が想像以上に乾燥防止の力を発揮するのです。他の野菜はともかく、サトイモは極端な乾燥に弱い、つまり今年のこの時期のような快晴高温の日が続くと、実りに悪影響を及ぼすのです。そんなことを思い、実りの心配をしながらの草取りでした。ところで、このサトイモ畑では、もう10年もサトイモを連作しています(連作障害が出るどころか、不思議と毎年大豊作)が、畑の一角に、赤紫蘇が毎年種を散らしびっしりと自生します。これもわれらのありがたいオマケ野菜で、草取りの際、注意深く取り残し大事に育てているのです。この赤紫蘇がぼつぼつ収穫時期となり、1人2、3本ずつ根元から切り取り、赤紫蘇ジュースをつくるべく持ち帰りました。⇒⇒赤紫蘇ジュースの作り方は、本HPの<食情報>のページをご覧下さい。

(7月17日 宮崎記す)

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■7月3日 夏の大出動・トウモロコシ事件

7月3日。12家族が出動しました。快晴。絶好のジャガイモ掘り日和でした。半月遅れのレポートとなったので、端折るだけ端折ってやります。ぜひとも記録として書き残しておきたいことが1つ。それはトウモロコシについてです。朝、三々五々集まる土日ファーマーが真っ先にすることは、畑の見回りです。おっつ、トウモロコシがそろそろ取りごろだな、と思いながら早出組の数人で良く見ると、実が皮をむかれかじられているのです。これもだ、これもだっ。かれこれ20本ぐらいが被害にあっています。くそーっ。権藤さんが舌打ちします。若月さんも、大友さんも、ボクも。なんでっ? 素人があれこれ想像を巡らすうち、師匠永瀬さんがふらりやってきて、「これはカラスだよ」と。そして、自分の畑のトウモロコシを指差し、「ああいうふうにしなきゃ」と教えて下さいました。トウモロコシの区画を竹の棒で囲い、紐を張り巡らしてあるのです。気がつかなかったのは迂闊でしたが、前年までは出来があまり良くなく、被害にあわなかったか、被害が目立たず気にならなかったかでしょう。ただちに手当て開始です。畑の近くの電線にカラスが10羽ばかり止まってこっちを見ているではありませんか。

近くの雑種地から先にもらってきている竹の棒を、60本ほどのトウモロコシの周りに突き刺しました。次に、テグス糸を50センチぐらいの間隔で地面から天辺まで何巻きかぐるりと、竹の周りに張り巡らしました。カラスはこれを見て羽がひっかかる危険を感じて、近づかないのだそうです。その効き目のワケを知り、われらは天井部にも斜めにテグスを渡しました。さらに、農協に走り、表裏で金銀2色のビニールテープを買ってきて、テグスの間にそれも張り巡らしました。立派なトウモロコシが、いとおしいのです。ハイ、もったいないのです。防げるものなら、完全に被害を食い止めたいのです。さて、この効き目です。翌週の出動者の話では、なんと被害ゼロ、テグスが完全に効いたというのです。どうだっ、カラス。負かしたぞ。
いや、1勝1敗か。 ところで・・・・・・カラスが食べたトウモロコシはどんなおいしさか? とカラスのかじった実の残りをかじってみると、なんと甘いこと、おいしいこと! これじゃあ、あいつらが食べるはずだ、それにしてもなんで旨いことが分かるんだっ???

(7月3日 宮崎記す)

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