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作業日誌

8月21日
夏の田圃とヤーコン畑
8月7日
真夏の農作業って

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8月21日 夏の田圃とヤーコン畑

快晴。1か月以上もご無沙汰している玉里村の田圃とその近くのヤーコン畑の手当てのために、6組7人が出動しました。お盆明けの夏休み終盤とあってか道路がずいぶん混んでいて、集合の9時に、30分も遅れての到着でした。草刈り機2台を協力農家から貸してもらい、先着メンバーが早くも田圃の畦の草刈りを始めています。みんな進んでしたい仕事を決め自由に動くというわれらの不文律が、いつでもどこででも意識などせずにきちんと息づいているのです。嬉しいもんです。協力農家とはヤーコン畑(4a)を貸していただいている茨城県経済連OBの貝塚洋さんです。何かと親身のご支援をしていただき心の底から感謝しているのですが、こうした地元の方々の協力抜きには”通いの農業”は成立しないのです。

稲(ひとめぼれ)は、好天続きで十分な日照のおかげで立派な実をつけ、早くも黄色く色づき始めています。ヒエ取りは一度もやっていませんが、田植え1週間後の除草剤散布が効いて、田圃の中に草はまったく見えません。
しかし、畦の草はたくましく伸びていて、草刈り機が唸りを上げ、これを刈っていきます。機械でやれないところを他のメンバーが鎌でカバーします。こうしてあっという間に1時間ばかりで、3枚の田の畦をすべてキレイに草刈りしました。早くも稲刈りの準備が完了です。

ヤーコン畑は、大変でした。300本ばかり植えたヤーコンは成長の早いヤツは50cmばかりに伸びて、草の間から頭を出していますが、3分の1ばかりは草に埋もれています。草に押され茎までぐにゃぐにゃと曲がったヤツもあり、それを探し出しながらの草取りです。刈り取った草をその茎の周りに敷きワラのように敷いてやりましたが、草に埋もれていたために根が腐れかかったヤツもあり、長く放りっぱなしにした報いを感じながらの、ちょっぴり悲しい思いの草刈りでした。昨年実施した畝をつくってのマルチがけと、ワラ敷き(雑草防止)をしなかったことを悔やみました。すべてはあとの祭りですが。竹の支柱を立てていたツル性のアピオス(高カルシウム含有。人気上昇中)は草を見下ろして伸びていますが、隣りの落花生は草の中。難儀しながら落花生を助け出しましたが、これからどこまで成長できるでしょうか?

畑の周りやヤーコンの背が高いところの草を草刈り機が、ヤーコンが埋もれている部分の草を他の者たちが、鎌で刈るという分業でやりました。鎌組は腰をかがめ腹ばいになっての作業です。仕上げるのに3時間を要しましたが、さすがに機械組も鎌組も最後はみんな顎が上がり、腰砕けになってしまいました。「草は早め早めの処置を」という農業の鉄則を再認識させられました。反省ばかりの土日ファーマーなのです。雑草はというと、メヒシバ、チカラシバ、カヤツリグサといった根の強いヤツ、この畑に多いギシギシや、ヨメナなどです。ヨメナは野菊、チカラシバはネコジャラシのことで、これらは一輪挿しの野草として部屋に飾ったりもするのですが、野草を鑑賞しながら草を取る心境にはまだなれない土日ファーマーです。

やっと刈り倒したヤーコン畑の草。ヤーコン見えるかな?(玉里村) 野菜を分ける土日ファーマー。夏の収穫はかくも豊かです。(八郷町)
やっと刈り倒したヤーコン畑の草。
ヤーコン見えるかな?(玉里村)
野菜を分ける土日ファーマー。
夏の収穫はかくも豊かです。(八郷町)

八郷町へ移動します。新畑の入り口にある梨の木の下を選んで昼食です。移動で一番乗りしたメンバーが気を利かしいつものように井戸水に、もぎたてのトマトとキュウリを冷やしています。手順の良さは、特に食べることに関しての手順の良さは、われらの自慢です。樹陰に陣取り、汗をひと拭きし、冷えたトマトにかぶりつきます。次にキュウリ。もちろん塩をぱらっと振りかけて。いやぁウマイ。本当にウマイ。最高に贅沢な一瞬です。
夏が深まるほどにトマトは甘味が増している感じです。トマトとミニトマトの大きな株をわきに見ながら、「あと半月は楽しめるねえ」と話しながらみんな食い意地を膨らませます。

午後の部。さあ、また草取りです。虫に食われ余り楽しめなかったマクワウリ。そのツルがすっかり枯れ雑草の伸びた10坪ほどのコーナーを攻めます。雨がなく土がカラカラで固く、それでも水分を吸おうとする雑草たちが根を深く張っていて、スコップを射してそれを掘り取るのですが、なかなかの重労働です。そのわきで権藤さんが倉庫(ビニールハウス)からもち出した草刈り機が唸り声を上げ、畑の通路の草を刈り倒していきます。別のコーナーでは小林さんと宮本さんが万能(まんのう。3本グワともいう)を振り上げ、草を取りつつ耕し、大根の種をまく床を作っています。麻賀さんと若月さんは、麻賀さんが自宅でポット栽培して持ってきたキャベツの苗を、先週作った床に植えています。紅一点のボクの妻は野菜の収穫。一段落して男性軍も一斉に収穫作業に取り掛かります。トマト、キュウリのほか、ナス、白ナス、ゴーヤ、青ウリ、鷹の爪、シシトウ、さらには食用ヒマワリが収穫され、1箇所に集められ山と積まれます。
5時半すぎ。仕事を打ち上げました。収穫物を6家族で分け、師匠・永瀬さんから出荷最盛期のおいしい梨の幸水を買い、お土産いっぱいになって、解散しました。

(8月25日 宮崎記す)

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■8月7日 真夏の農作業って

晴のち・・・雷雨に、不意打ちを食った1日でした。朝から相変わらずの猛暑の中、5家族7人が出動しました。八郷町4か所かの畑は、どれも真夏の装いです。各種野菜が青々と成長し、力強さ溢れる畑になっています。雑草たちも負けじと伸びていて早速、草取りからスタートです。新畑のトマトやキュウリ、ナス、オクラ、ウリ、トウモロコシ、インゲンなどの区画をやる人、向かい側の畑Bのサトイモの区画をやる人、みんな思い思いの場所に回り草を攻めます。

ちょっと動くと汗が噴き出します。帽子を取り汗を拭いては、水を補給します。また、すぐに噴き出す汗、汗、汗。まぶたを伝って汗が垂れます。口に落ちてきたヤツをふーっと吹き散らします。頭上には、強烈な日射。もう、勘弁してよ。ギラギラの太陽を見上げ、文句をいいます。みんな30分ばかりで、畑の角にある梨の木の樹陰に避難します。ビショビショのシャツを脱ぎ、ギューッと絞って木にかけて干します。シャツは、もちろん長袖。虫や草擦れの予防です。かくも、夏の農作業は「行」なのです。”農作行”だなといつも思います。でも・・・流れる汗がまた快感!でもあるのです、ほんと。

昼食に、井戸水で冷やしたトマトとキュウリをパクつきます。もう、サイコー。樹陰を渡る優しい風に包まれエネルギーを取り戻します。2時ごろまで休むと、誰からともなく腰を上げ午後の作業に取りかかります。一番暑い時間帯で農作業はタブーなのでしょうが、誰からともなく立ち上がるのです。もちろん、樹陰インターバルを頻繁に取りながら、という完全予防を心得てのことですが。野菜が呼んでる、雑草が呼んでる。という気分なのです。夏の作業のもうひとつの印象は、それ、その呼ばれる気分なのです。呼ばれて行き、ボクは、腹つくばいになって、野菜といろいろ会話しつつ、根元を固めたり茎を真っ直ぐにしてやったりしながら、雑草を取っていくのです。

梨の木の樹陰で憩う土日ファーマーたち 恥ずかしながらのアカザの刈り倒し作業
梨の木の樹陰で憩う土日ファーマーたち
恥ずかしながらのアカザの刈り倒し作業

サトイモの畑には、赤ジソがイモの株間にいっぱい自生しています。草取りしながら、これだけは取り残すのがボクらの流儀です。赤ジソを大きくし、間引きしながら赤ジソジュース(本HPの食情報をご覧下さい)にするためです。草取りが一段落すると、その赤ジソの巨大なヤツを20本ほど間引きし、みんな何回目かのジュース作りをするために持ち帰ることにしました。他の野菜もいっぱい収穫して分配、この日、最後の作業をするため、少し離れた畑Eに向かいました。

凄い草でした。ご免なさい、畑。ご免なさい、地主の柴山さん。2ヶ月ばかり手当てをサボッたため、アカザという雑草が2mにも群生して伸びています。その隣りには、エンバクがやはり2mほど競うように伸び、すっかり枯れて立っています。エンバクは、敷き藁などにするのが目的ですが、6月ごろに刈り取って良かったのです。この日は、両方とも草刈り機1台で刈り倒すことにし、他の者は鎌で草刈りです。1時間ほどで作業終了。見違えるようにキレイで風通しのよい畑になりました。これらの間のニンニクの収穫も合わせてやりましたが、腐りかけていて、がっかりしてしまいました。畑Eは、いまの手勢では力が足りず、耕作はムリなのかもしれません。秋作はどうしよう、来年はどうしよう、と利用・管理の方法を話し合いながら、反省の絶えない土日ファーマーでした。そしてちょうど作業を終わるころ、突然空が真っ黒くなり・・・

雷雨となりました。ポツポツと来たと思ったら、一気に大きな雨滴が、叩きつけるように降ってきました。我らみな蜘蛛の子となって散り、止めておいた車に駆け込み、師匠永瀬さんの小屋へ急行し避難しました。バケツをひっくり返したような雨とは、このことで、小屋の樋から雨水が溢れ落ちてきました。ちょうどこの日の梨の出荷作業を終えられた永瀬さんから、今年の梨の出来具合などを聞くうち、やっと小降りになってくれました。ビショ濡れになった山分けの野菜と、昼食時に頂戴した、永瀬さん差し入れの梨を大事に車に積み、お土産いっぱいで帰途に着きました。ときに5時半。ざっと1時間ばかりの雨でしたが、畑の野菜たちはどんなにか喜んだことでしょう。

(8月25日 宮崎記す)

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