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作業日誌

10月 2日
小学6年生も頑張った稲刈り

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10月 2日 小学6年生も頑張った稲刈り

10月2日。天高い秋晴れ。絶好の稲刈り日和で、20人を超えるメンバーとその家族がいい汗を流しました。茨城県玉里村のどにちファーム(田圃)。「ひとめぼれ」が台風21号(9/30、日本海側を通過)の影響で、一部倒れかかっていますが、全体としては無事、しっかり頭を垂れ黄色く色づいています。良い出来のようです。周囲の田圃は1〜2週間前に稲刈りが終わったようで、貸切の田圃でのボクらだけの稲刈り、といった雰囲気です。朝8時。三々五々集まったメンバーが、3枚の田圃(計20アール)の畦の周りから手刈りし始めます。お父さんと志木市からやってきた小学6年生の土肥亮友くんも、5月の田植えに続く稲作作業に大張り切り。お父さんを見習い、鎌で稲を刈り取っては、土手と地面に並べていきます。

畦の周囲を手刈りしたところで、協力農家の上田稔さんから毎年お借りしている、バインダーという刈り取り機の登場です。機械は稲の列に沿って前進しながら稲の株を次々と刈り取り、紐で束ね、吐き出すという仕組みです。3枚目の田圃には2日前に降った雨水がまだ溜まっていて、吐き出される稲束の扱いに少し手間が要りましたが、昼前に全部の刈り取りを終了しました。機械の威力は凄いです。あっという間の仕事でした。土手に座った亮友くんが稲の1株の茎数と、米粒の数を数えています。1株は10〜20本の茎で1本の茎に米粒が150粒〜200粒であることを確認。この1株は、3〜5粒の種(籾)からできた稲の苗であったことから、1粒の米粒が1000倍にもなっていることを暗算し、「すげえなあ」と感心しています。
200粒×15茎数=3000粒。3000粒÷3粒(種籾)=1000。という計算です。

上田さんが、ボクらに貸したバインダーと脱穀機械の稼動ぶりをときどき見に来て下さいます。そのとき軽トラックの助手席に3歳の孫・航ちゃんが必ず乗っています。爺ちゃんを手伝うというのだそうです。2歳のころから鍬を振るうほどの農業好き。爺ちゃんの話をじっと聞き行動をしっかり見ていて、脱穀機の調整をする爺ちゃんに、「頑張れ爺ちゃん」と声を掛けたりします。何でもできる爺ちゃんをまぶしく尊敬の眼差しで見ていることがよく分かります。素晴らしいお孫ちゃんで、いろいろ教えられます。11時半。早めの昼食です。近くの農民会館の座敷を借り、タイミングよくできた女性軍心尽くしの味噌汁に舌鼓を打ちました。なんと舞茸入り!! 「また、初物だあ」の声。年中あれこれ初物続きです。

爺ちゃんを尊敬する上田さんの孫・航ちゃん。 稲穂を手に、米の粒を数える土肥亮友くん。
爺ちゃんを尊敬する上田さんの孫・航ちゃん。
稲穂を手に、米の粒を数える土肥亮友くん。

午後1時15分より、脱穀作業に取り掛かりました。午前中、湿っていた稲がよく乾いています。上田さん、斉藤さんからお借りした2台の脱穀機が、秋空にエンジン音を響かせます。稲束を運んでくる者、機械に稲束を差し込む者、脱穀した稲束を受け取り田圃に積み上げる者、落穂を拾う者、などに自然と持ち場がきまり、テキパキと作業が進みます。みな無心になって、楽しげに体を動かしています。至福のひと時です。そう、ボクにとって紛うことなき、至福のひと時です。ころあいを見て、リーダーがアイスクリームを買ってきます。旨い!! 休憩がまた楽し。タバコをくゆらすメンバーも幸せそう。秋の陽射の優しいこと、頬をなぜる風の心地よいこと。

午後4時半。めでたく終了です。籾をつめた袋40個近くを、メンバーの木村さんのトラックに積み込み、田圃から15分ばかりの千代田町の竹村さん宅へみんなで向かいました。竹村さんも協力農家で、ボクらの籾を籾摺り機械にかけていただいています。竹村さんの指示で、作業小屋の天井につかえるほど高く大きい乾燥用タンクに、袋の籾を移し、我らの仕事はすべて終了です。乾燥したあと、次なる籾摺り機械にかけ、籾が玄米になります。次週、畑に出動する際にその玄米を受け取ることにし、竹村家を辞しました。毎年、ありがとうございます、竹村さん。いっせいに国道6号線や常磐道に乗り、帰途についたメンバーの車に、折りしも隣りの土浦市で開かれていた「全国花火大会」の花火音が、夏とは違った響きで届きました。疲れがすーっと引いていくようでした。

04年の稲刈りはこうして成功裏に終わりましたが、本来ならば、この1週間前の土曜日にやる予定でした。9/25に26人が集まったものの、この日早朝まで降った雨で稲がたっぷり濡れていたため、中止しました。脱穀機にかけられなかったためで、そのこともレポートしておきます。こういうとき土日ファーマーたちは・・・・通勤をムダにはしないのです。田圃から30分の八郷町の畑へ移動し、草取りや秋野菜の種まきなどで、いつもと変わらず忙しく立ち働いたのでした。

好天のもと、楽しく稲刈りする土日ファーマーたち。 集まったものの稲刈りが空振り。ならばと記念撮影。
10/2。好天のもと、楽しく稲刈りする土日ファーマーたち。
9/25。集まったものの稲刈りが空振り。ならばと記念撮影。

(10月 2日 宮崎記す)

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