NHKのある番組に「土日農業研究会」の活動が取り上げられることになり、15日はその撮影でした。秋の収穫たけなわという、絶好のタイミングでの撮影で、8家族12人が出動、普段通りの「楽しむ農業」を披露しました。12人の中には、矢作家の武資くんと怜子ちゃまも。絵になるモデルとあって、2人は大モテでした。撮影は2時間半にも及びました。番組での大幅カットは覚悟していますが、みんなはどう登場するのでしょうか?放映日は・・・・・まだ公表できません。NHKで近々予告スポットが入るでしょうから、そのあとでお知らせします。
この日は、八郷地方(合併により現在石岡市宇治会)の天気予報は、曇〜雨〜曇。1週間心配し続けましたが、さいわい午前中は晴れ間ののぞく秋日和でした。みんなで祈ったテルテル念力がモノをいったのでしょう。NHKクルーはディレクター、カメラマン、録音スタッフなど計4人。旧八郷町役場へ迎えに行き、9時に畑到着。顔合わせのあと、取材の狙いなどの説明を受け、早速撮影開始です。
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カメラと録音機を前にヤーコンの収穫
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大豊作!とカメラにヤーコンをかざす
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まずヤーコンの収穫からスタートします。2メートルにも伸びた茎葉を刈り倒し、根元にスコップを入れます。根元の茎が張り、ヤーコン芋が豊作なことが分かります。遠回しに慎重に掘ります。次に2、3人がかりで株を引っぱります。大きなイモが10個も付いた株が抜け出ます。カメラが近寄ってきて、イモをアップで撮ります。「でっけぇ、でっけぇ」「よーし、大豊作だ」。一斉に歓声があがります。カメラがイモを抱えた麻賀さんや、若月さんを捕らえます。楽しげな、嬉しげな、自慢げな笑顔を、カメラさんがファインダーで覗き、満足しているのが、いやカメラさん自信高揚し興奮し、そして満足しているのが分かります。みんなの輪の上に集音機が移動して来て、みんなの声を拾っています。録音さんも気持ちを弾ませ録音機を動かしています。
もちろんディレクターさんもそうで、感想を求める声がうわずっています。何といっても、最高に素敵な収穫風景ですから。2メートルにも伸びた、みずみずしいヤーコンを背景に弾ける土日ファーマーの笑顔は、番組を視聴する人々の心を捉えて離さないことでしょう。ボクはそう確信して、じっと撮影風景を眺めておりました。「収穫までどのくらい?」というディレクターの質問に、麻賀さんが「苗を植えてから5カ月」と答えました。番組を見る視聴者が、農業の「育てる意味」を感じ取ってくれるヒトコマになれば、と思ったものでした。「オーケイ」。ディレクターさんの一際大きい掛け声が響きました。
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ゆったりと自由に働く土日ファーマーたち
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秋まっさかりを象徴する収穫物の一部
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続いてダイコン、カブ、ゴボウ、小松菜、からし菜、ルッコラなどを収穫しました。ちょっと恥ずかしがり屋・気むずかし屋の武資くんも少し雰囲気に慣れ、カブの収穫をやりかけます。これらの作業が大好きなのです。が、眼前に迫るカメラのアップが気になり、お母さんの後ろに引っ込んでしまいます。サービス精神などまだ身につくはずもない4歳くん、それでいいんだよ。ってことで、カメラは怜子ちゃまに向かいます。やっと1歳になったばかりちゃん、頑張れ。お兄ちゃんに代わって、可愛い笑顔を見せてあげてね。 最後はサツマイモの収穫。これも大好きな武資くん。「ミヤザキさん」と一緒に引っこ抜くところを撮ろうとしましたが、やっぱりダメでした。ザンネーン。でも、それでいいんだよ、マイペースで。おじさんたちも、みんながマイペースなんだから。サツマイモが終わり、昼食までに少し間があるというので、みんな思い思いに畑に散らばって、赤く色づいた伏見甘長トウガラシやピーマンなどの収穫やら、草取りやら、さらにはひと休みしてタバコを吸ったりしています。秋らしい、しっとりした緑の畑の全景をカメラが、地主永瀬さんの屋敷の塀の上から撮っていました。
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ハウスの中で熱々のトン汁に舌鼓を打つ
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NHK撮影クルーも一緒に昼食を楽しむ
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12時。さあ昼食というとき、ポツポツ落ちてきました。野戦料理で出来上がったトン汁の鍋、焼き芋を焼いたバーベキューセット、丸太椅子を近くのビニールハウスへ運びこみました。ちょうどハウスは、トマトの収穫を終わり、空きスペースでしたから。NHKクルーへもおにぎりを分け合い、熱々のトン汁に舌鼓を打ちました。若月さんがつくってもってきたというヤーコン料理が、3種類もたっぷりとみんなの間を回りました。シンプルなキムチ漬け、イカ・シメジ・ヤーコンの煮物、シイタケ・エノキダケ・ヤーコンの炒め物と、手の込んだ物ばかり。料理自慢の若月さんらしいアイデア料理で、甲乙つけがたい良いお味でした。感謝×1万回。
一段落したところで、ディレクターさんから、参加者全員にストラップ付きのアウトドア・ボールベンなどがプレゼントされました。武資くんと怜子ちゃまには、NHKキャラクターの「どーもくん」の絵入のナプキンも。 開けてみた武資くんの嬉しそうな笑顔といったらありませんでした。「カブを抜く前にあげれば良かったのに」の声が上がり、大爆笑でした。
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武資くんその1。海草エキスを噴霧する
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その2。焼き芋用のサツマイモを掘り上げる
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武資くんといえば、昼食時や休憩時に、長靴を脱ぎ裸足になり、丸太椅子によじ登って悠然とアグラをかいて座り、マイペースの時間を過ごします。悠然たる雰囲気、お父さんの真似でしょうかね? そして気が向いたところで「お仕事、お仕事」とひとりごちたりします。同じ姿勢で、この日は「今日はいい日だった」とつぶやいたのをわが妻が聞いていたそうです。どーもくんのせいではないはずです。彼にとって、この日の午前中の作業が、カメラがちょっと気障りではあっても、全体として「わが気分に合っていて、充実した半日だった」という感覚であったろうとボクには思えるのです。1日に何回かボクに見せる100万$の笑顔に魅せられ、彼にしっかり寄り添って付き合おうと思っているボクには、最近、彼の心が読めるようになったのです。
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その3。丸太椅子で一休み(アシャカしゃんと)
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その4。柿の実を切り取る(ミヤザキしゃんと)
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午後、雨が上がり、いつものように夕方まで畑仕事をやりました。終わったところで、永瀬さんにお願いして、庭の柿の実を取らせていただくことにし、彼を抱っこして、5つ6つハサミで切り取らせました。高所恐怖症ぎみではありますが、ハサミには慣れていて上手に切り取りました。胸に柿を抱いて引き上げる彼を見て、きっとまた「今日はいい日だった」と思っているに違いないと、ボクは確信しました。
(10月17日 宮崎記す)
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