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作業日誌

11月 4日
竹馬作り・サトイモ大収穫・小屋の作業

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■11月 4日 竹馬作り・サトイモ大収穫・小屋の作業

連休中日の4日。7組12人が出動し、農作業と大工仕事(小屋の移築)、それに子供たちのための竹細工(竹馬作り)を楽しみました。ここ数回、地主で師匠の永瀬さんの古小屋を移築し「土日」のクラブハウスとして再生する作業報告を重点的に書いていて、農作業の報告がいささか後退していますが、今回も然り。しかなるばかりか、今回はさらに竹馬作りの遊びにも力点を入れて報告します。

鎌倉から2時間半、ジャスト7時に畑着。まもなく東京から吉田さん一家5人が到着しました。先日、土曜日の学校参観を振って畑にやってきたあの小5・大士郎君、小2・雄大君の兄弟一家です。両親と、お爺ちゃんにお断りして早速二人を、竹の切り出しに連れ出しました。竹馬、竹とんぼ、水鉄砲を作る材料を調達しようというわけです。近くの竹山へ行き、真竹5本を切り(普段から許可を得ている)、3人で手分けして土日ファームまで運びました。

兄弟は竹馬作りは初体験。まず全体の設計計画を話しました。「設計図を書くといいんだけど、今回は頭の中でイメージしてね」と言いながら。まず、竹馬の脚を1.5mほどの長さに2本つくりました。この脚の下10cmばかりのところに踏み台を付けて、踏み台に足を乗せ、2脚で歩く、というのが竹馬です。二人にノコギリの使い方も覚えてもらうため、交代で二人に竹を切ってもらいました。写真は弟が切るところを兄が撮ったものです。脚に続き、踏み台(長さ約50cm)も2本作りました。50cmの中ほどを火で焙りそこで折り曲げ、折り曲げた部分で脚を挟み込み、脚と踏み台をロープで固く結わえて踏み台を固定するのです。そう説明しながら、焚き火の火で二人に竹を焙ってもらいました。火は、子供の最大興味の的。作業する兄弟の目がひときわ輝きました。焙った竹を折り曲げ、これで早くも材料完備です!

竹馬作り。竹を切る雄大君(兄大士郎君撮影)。 小2、ノコギリの使い方もなかなか上手(同左)。
竹馬作り。竹を切る雄大君(兄大士郎君撮影)。
小2、ノコギリの使い方もなかなか上手(同左)。

さあ、ここからがチト大変。折り曲げた竹を、脚部の竹の節が支えになるように、節のすぐ上部を挟み込むようにして取り付け、その接合部を固くロープで結束する作業です。踏み台は折り曲げられた竹が2本でその役目を果たしますが、その2本もズレないよう固く結わかなければなりません。脚・踏み台の結束と踏み台部分の結束が1本のロープで弛みなくできないと、踏み台がガタガタ動いて乗って歩けません。この結束が工作の生命線です。兄弟はこの作業に挑戦しましたが、やはりムリ。ボクが代行しました。この工程、残念ながら写真がなく、ヘタな説明でイメージしていただくしかありません。四苦八苦しながらここをクリア。最後に、脚と踏み台の先端部に1CM四方ほどの穴を開け、その間に2つ割きにした竹を渡し込み、踏み台の支えを作って(三角形の竹組みができる)、出来上がりです。

それこそ50年以上ぶりに作った竹馬ですが、ガタつきもなし。上出来です。ずっと観察していた兄弟の目が一段と輝きボクは大満足でした。そばで掘ったサトイモのヒゲ切りをしていた千恵お母さんが弾かれるように駆け寄ってきました。交代で乗るという二人を手伝おうというわけです。裸足になって親指で脚を挟み、体重を前がかりにして、ハイ、片足ずつ踏み出して・・・とみんなでアドバイスしました。が、流石に直ぐには歩けません。おっとっとっと。と母子のチャレンジが続きました。それを側で見ながら、信彦お父さんとボクは「昔、屋根の上から乗るような高い踏み台の竹馬を作っていたよね」などと話しながら、懐かしい思い出に浸りました。
この日の工作はこれでおしまい。クリ小刀も買い揃えていたのですが、竹とんぼ、水鉄砲は、次回の楽しみに回しました。自作の竹馬を家に持ち帰り、遊び上手の吉田兄弟、さあ、どう乗りこなしてくれるのでしょうか。

まずは弟からトライ。お母さんが手助けする。 次に兄がトライ。お爺ちゃんも駆けつけて。
まずは弟からトライ。お母さんが手助けする。
次に兄がトライ。お爺ちゃんも駆けつけて。

農作業は、この日、サトイモの全収穫。今年は200株ほど植えたでしょうか。その半分ぐらいを全部掘り起こし、一部を来年用の種芋として地中に埋め、残りを収穫に来られなかったメンバーに宅配するための梱包をし、みんなで分けました。女性群と吉田さん(お爺ちゃん)が膨大な量の芋のヒゲを切る作業を、柔らかな秋の陽射しを浴びて長閑にやっていました。豊かな作業振りを写真で見て下さい。ほか、吉田兄弟が日がな1日走り回った秋の土日ファームの全景も。

大豊作のサトイモのヒゲを切る作業。 泥落しとヒゲ切りは家での処理を助けます。
大豊作のサトイモのヒゲを切る作業。
泥落しとヒゲ切りは家での処理を助けます。
   
広い畑をひがな1日走り回って遊ぶ兄弟。 秋の豊かな実りを見せる土日ファーム。
広い畑をひがな1日走り回って遊ぶ兄弟。
秋の豊かな実りを見せる土日ファーム。

レポートの最後は、小屋の移築作業です。先週、棟上げを完了した小屋にこの日は、屋根を張る下地の垂木打ちと、下屋の屋根の取り付けをしました。ボクは師匠に軽乗用車で近くのホームセンターに連れて行っていただき、屋根のトタンを26枚買って(1枚850円)きました。遅い昼食のあと作業に合流、腕に覚えのわれらファーマー兼カーペンター6人は阿吽の連携で、屋根の上下に分かれて、真剣に注意深く、でも和やかに作業しました。夕方までに予定の作業を終え、来週から屋根のトタン張り、そして床作りと最後の詰めを迎えるところまで追い込みました。師匠もときどき姿を見せ進行状況をながめながら、「明日から3日間、福島の温泉にいくんだ」と晴れやかに話していました。
移築4度目という小屋の再生作業が一区切りつき、師匠の気持ちもきっと安らいでいたに違いありません。「どうぞ温泉でゆっくり身体を休めてきて下さい」。みんなでそう口々にいいました。山盛りのサトイモ、キクイモ、大根、ラディッシュなどのお土産を車に詰め込むころ、つるべ落としの夕闇が畑を包み始めていました。もうじき畑も冬です。

土日ファーマー、土日カーペンターに変身。 慎重に注意深く、和やかな小屋の作業。
土日ファーマー、土日カーペンターに変身。
慎重に注意深く、和やかな小屋の作業。
   
小屋の下では、垂木の古クギを抜く作業。 畑の奥の小屋。移築完了へ1歩1歩近づく。
小屋の下では、垂木の古クギを抜く作業。
畑の奥の小屋。移築完了へ1歩1歩近づく。

(11月 5日 宮崎記す)

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