トップページへ 土日農業研究会ページへ 農業情報ページへ 作業日誌ページ 食情報ページへ いなか e-hanashiページへ 会員募集ページへ
 ブログへ | お知らせページへ | サイトマップへリンク集へ | NPO「食と農」へ

作業日誌

11月17日
里芋掘りと空豆の移植
11月 8日
平日出動でソバの脱穀作業

作業日誌もくじページへ

 
■11月17日 里芋掘りと空豆の移植

11月17日。9家族15人が出動。賑やかな1日となりました。カツミさんちのタケト君が両親に抱っこされ、初めて畑にやってきました。今年の夏7月に生まれて18日で丸4か月、まるまると育った男の子。爽やかな秋日の中の良い「畑debut」でした。初対面を楽しみにしていたタケト君に、みんな”わが子””わが孫”のように目見えました。ヤーヤーヤーとかアプーアウーアプーとか言いながら、「初めまして」と。マシュマロのようなお顔で、あぷーあぷー、と応えてもらって。それでにっこりして(どっちが?)。みんな、初々しい、光輝く確かな生命を目の前に、それを素直に喜びながら目見えたのでした。赤ちゃんって本当にいいですねぇ。彼、口をしっかと結び(早くも?)堂々としていました。お母さん似? お父さん似? とみんなから、3人に交互に鋭い視線が注がれたのでした。

お母さんとは、去る6月以来、久しぶりの再会。こちらも堂々とし、お母さんらしく大変貌(いやホントに)していました。もちろんお父さんもお父さんらしく(いや付け足しでなく)。お父さんは誕生後何回か会っていますが、久しぶりで会うと、いくらか痩せたように見えました。精力を家族に注いでいるせいかと見ました。3人で1つ家族。本当に幸せに見えました。「土日の後継ができた」などと先走った話しも当然のように飛び交い、なんとも楽しい時間が流れました。有難う、おめでとう、タケト君、カツミさんご一家。この日の畑レポート、これでおしまい・・・としたいぐらいの、佳いハナシ。

玉ねぎの苗植え 同左
玉ねぎの苗植え
同左

あとは、付けたしでちょっと。この日の作業は、里芋掘り。1000本の玉ねぎの苗植え。20本ほどのカワムラさん作成の空豆の苗の定植。少し残ったサツマイモの収穫、ヤーコンの収穫、ダイコン・カブなどの収穫、etcでした。昼食は、ヨシダさん差し入れの豚肉プラス自給のジャガイモ・野菜のトン汁。移動テーブルを囲み、熱々のトン汁をお替りしながら、タケト君中心で弾け合いました。心豊かな、秋空の下の1時間でした。

トン汁に舌鼓をうつ 秋空の下、和やかに、ゆったりと、昼食
トン汁に舌鼓をうつ
秋空の下、和やかに、ゆったりと、昼食

土日ファームに隣接し、この冬から来春始動予定のNPO活動のため、地主・永瀬さんの許可を得て、空豆などを栽培することにしています。ソバの後地です。空豆は時期遅れを覚悟し、この日はそこにトンネル掛け(畦にマルチ)をし、数百株の種をまき、さらに、半月前に別なところで作っておいた苗を数百本、移植しました。移植は、気温が下がり、かなりのムリを承知の上での実験的栽培です。強い霜が来ないよう、祈りながらの作業でした。時間の余裕なく、この作業は写真もなし。別の場所に、背丈15cmほどの苗200本ばかりが元気に育っています。こちらは丈夫に生育するはずです。収穫は来年6月。NPOの事業にはこの日、フジイさん夫妻が出動し、小生夫婦と一緒に働きました。土日のメンバーも師匠(地主さん)までもが手伝ってくれました。午後5時、作業終了。日の入りも忘れての奮闘でした。空豆よ、この苦労に応え、しっかり育ってな、いっぱい実を成してな!

タケトくんを中心に記念撮影
同左

(11月18日 宮崎記す)

≪ページトップへ


 
■11月 8日 平日出動でソバの脱穀作業

木曜日、朝10時。前週土曜日の3日に刈り取ったソバを脱穀する必要がある、というので急遽、平日出動のできるメンバー5人が出動しました。寿司店を閉じ悠々自適生活をする、毎週土曜日出動の吉田さん、定年後の嘱託勤務の藤井さん夫妻、それにフリーの小生夫婦という面子。夕方5時ごろまでかかり、10アールほどに作付けした「ひたち秋ソバ」の脱穀とごみ取り作業を終了。師匠で地主の永瀬さんに最後の乾燥作業をお任せし、あとは粉屋さんで製粉するばかり、となりました。この原稿、10日土曜日に書いていますが、ダラダラと雨が降っています。たぶん八郷も。だから、頑張って木曜日にやって大正解でした。刈り取ったらあまり時間をおかずに脱穀しないと、ソバの実がパラパラ落ちてしまうからです。

脱穀は、1メートルほどのソバの茎先に房状になって付いた実を落とす作業。原始的には、茎を束ねてその上から棒で叩いたり、束をもち先っぽの実をダンボールの淵に叩きつけたりして落とします。この日は、師匠の創意工夫で、トラクターをビニールシートの上に乗り上げて止め、土を耕すロータリーを回転させ、ロータリーにソバの茎をかませるようにして実を叩き落すという、機械脱穀方式でやりました。専用の脱穀機械もありますが、師匠流で十分。素晴らしい知恵だと思います。いつも思うのですが、農業というか農作業は、総合技術・知的技術が物を言う世界だと実感します。もっと言えば、農業は「知の産業」に他ならないということです。第一次産業には違いないけれど、知的産業。21世紀の農業はいよいよその要素を強めるものと思います。

作業は簡単です。ソバの実の付いた茎をシートの上に運びます。これをフォークでロータリーにそっと押し込むようにして噛ませます。ロータリーは回転していて危険です。ロータリーの近くへ茎をもって行くと機械的に茎が巻き込まれるので、それ以上は茎を押し込まないように注意してやれば大丈夫。ロータリーの回転で茎はすぐ吐き出されますが、茎を2度3度と噛ませると、実はすっかり叩き落されます。脱穀された実には茎の切れ端や葉っぱも混ざっています。次に、これをふるいにかけて、ゴミを取り除きます。次に、まだまだゴミの混ざった実を唐箕(とうみ)にかけます。唐箕は古い農業機械で、回転羽根(板)を手で回すと、羽根で起きる風によって、流し口から少しずつ落ちてくるゴミ混じりの実のうち、重さの軽いゴミを吹き飛ばし、重たい実を選別口に取り出すという仕掛けになっています。最初から最後まで、師匠が中心になって作業が進みました。以上、一連の作業を写真でお目にかけましょう。

畑の真ん中にトラクターを据える 土日のメンバーで、刈り取ったソバを運ぶ
畑の真ん中にトラクターを据える
土日のメンバーで、刈り取ったソバを運ぶ
   
トラクターのロータリーで脱穀する永瀬さん 同左
トラクターのロータリーで脱穀する永瀬さん
同左
   
ソバに混じったゴミを取るための「ふるい」かけ 唐箕でソバの実を選別(羽根を回す永瀬さんと宮崎)
ソバに混じったゴミを取るための「ふるい」かけ
唐箕でソバの実を選別(羽根を回す永瀬さんと宮崎)

途中、12時から1時半まで昼食。小屋のわきに移動テーブルを出し、味噌汁を作りサツマイモを茹でて食事を楽しみました。小春日和の柔らかな陽の光を浴び、気持ちがほっくりとなりました。午後、作業の要領も分かりピッチが上がりましたが、作業の中心は終始、今年77歳の師匠。きつい作業を鋭意われわれが引き受けるようにしてやっても、まどろっこしいのか、すぐ師匠中心に戻ってしまうのでした。トホホ・・・・・・。申し訳なく。面目なく。でもワザの差は、どうしようもありません。腰を使い、腕を振り回しての、なかなかの重労働で、最後はさすがの師匠も「ああ、疲れた」とヘトヘトでした。

いつもの場所で昼食 この日はサツマイモを茹でてデザートに
いつもの場所で昼食
この日はサツマイモを茹でてデザートに

3時。オヤツに師匠からトマト・ジュースに、柿と梨が差し入れられました。ソバ藁の上に気持ちよさそうに座って、心地よい草いきれの中でいただきましたが、実態は藁の上に崩れ落ち、座り込んだのでした。トホホ・・・・・・。写真、ご覧下さい。また、ソバ脱穀作業の駄句(ブロ句)、ブログを覗いてみて下さい。
この日の作業で、ボクが最も印象的だったのは、古い唐箕。永瀬さんの悲喜こもごもの長い農業の歴史が刻み込まれている唐箕! これはソバに限らず、穀物の収穫には欠かせないものです。それが、われわれの農業体験にいまも決定的な働きをしてくれているのです。作業終了後、ボクと藤井さんとで唐箕を、永瀬さんの小屋の所定の位置に運び込みました。そして、木造の全身をさすってあげました。ご苦労さん。
「ソバ打ちを、12月1日にやろうか」。帰り際、師匠がその一言を、われわれへの慰労のように口にして下さいました。熱々の蕎麦! 火傷しそうな熱燗! 待てない気分です。

オヤツをいただく(ソバ藁の山に座って) 同左
オヤツをいただく(ソバ藁の山に座って)
同左

(11月10日 宮崎記す)

≪ページトップへ


Copyright (C) 2004-2011, All rights reserved by Takanori Miyazaki.