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作業日誌

12月15日
畑の仲間の忘年会(浅草)
12月 1日
ソバ打ちで盛り上がる

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■12月15日 畑の仲間の忘年会(浅草)

恒例の土日農研忘年会を、浅草の日本料理店「越後家」で開きました。18人が参加し盛大な会となりました。刺身、鍋などの料理に、ビール、酒、焼酎とたっぷりのアルコールを、この日ばかりは糖尿も高血圧も忘れて堪能しました。みんなが。毎年の常連組4、5人が仕事で欠席、Y さん一家が仙台へ転勤で不在。諸姉諸兄、あなたたちの分まで賑やかに楽しみましたよ。そのかわり12月に体験作業に参加した I さんが忘年会から会員として参加、房総白浜から、N さんが駆けつけました。

忘年会_01 忘年会_02

越後家は浅草浅草寺から10分。つくばエクスプレスの出口から1分のところ。土日のメンバーD さんの高校時代の友人が店長を務める店。他の客と通路を隔てて同席という宴席。みんなして他へ気遣いしながら盛り上がりました。そうかな? そうだってば。でもって3 回乾杯。遅れて参加するメンバーのために。ほぼそろったところで、恒例の1 分スピーチ・・・・・・。1 分の制限にもみんな慣れたもの。久しぶりに顔を出した人は近況を、畑の常連組は、1年の振り返りを、あるいは会やボクへの注文を、笑いを取りながらスピーチしました。その終盤にはもう宴は最高潮。あちこちで数人ずつの話の輪が。その輪が少しずつ移動し、話題も変わり、正に談論風発。中には口角泡を飛ばし、社会的テーマで、形而上学的テーマで、ンン?しゃべくり合いました。きっと、みんな勇気と明日へのエネルギーを得たはず。またきっと人生のヒントも。

忘年会_03 忘年会_04

ボクなんかヒントを沢山。言ってもいいけど、反省も含めて、やはり内緒。ボクからは畑ではゆっくり話せないテーマの話、煮詰まってきたNPOの概要の話を、主にしたようです。いっぱい聞いた話を含め、よく覚えてないけれど。でも脳味噌の底にきっちりインプットされているはず。必要なときにそれらを取り出し、熟成させてコミュニケーションしていくのだろうと思っとります。丸1 年組、2 年組の人たちとも、こんな機会をもつたび胸襟を開き合え、本当によかった。そう思っとります。

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邪魔せず、遠慮せず、思いやりを忘れず。これがわれらの畑のキャッチフレーズ。畑で存分に自己を開放する、心の洗濯をする。そうして、じっくり人生を考える。そんな週末農業を、来年も続けていきましょうぞ、ご同輩。NPOは、土日農研とは別組織で創設されますが(12 月申請予定が少し延びて1 月早々に。4 月に認可の見通し)、隣り合っての農場での活動。この点でも、われらがキャッチフレーズを大事に、粋にスマートに連携していきたいと願っとります。よろしくよろしくです。08 年。土日、14 年目。メンバーそれぞれが脱皮しつつ、成長していけるよう、頑張りましょう!!
6 時半から3 時間。外はぐっと冷え込んでいましたが、ちっとも寒くなく、帰途についたのでした。

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(12月22日、宮崎記す。一生に一度と思われる多忙の中で。遅れてごめん下され、ご同輩)

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■12月 1日 ソバ打ちで盛り上がる

冬晴れの1日。かねてから計画していたソバ打ちをやりました。8家族12人が参加。ソバ打ちは初めてというメンバーも何人か。先日収穫したソバを食べるというので、みんな朝からソワソワ気分です。10時ごろからスタートの予定でその前に、土日庵前の竈でお湯を沸かしたり、ネギを抜いたりして準備するみんなの素振りにそれが現れています。ボクがそうだから、みんなのソワソワ気分、手に取るように分かるんです。ぴたり10時。ソバ打ち指南をお願いしている八郷農場の地主・永瀬さんが、梨園の枝打ち作業を中止して、みんなの前に。そして「さあ、やろうか」。

ソバ粉 ソバ粉と強力粉を混ぜる
ソバ粉
ソバ粉と強力粉を混ぜる

畑のあちこちで野菜の収穫や畑の整理をしていたみんながさっと集まってきて、ソバ打ち開始です。永瀬さんの倉庫が厨房に早変わり。何日か前に粉にしたという「田舎ソバ」10kgばかりが大きな「延べ板」の上に出されます。田舎ソバは殻ごと粉にするちょっぴり鼠色がかった”ソバ通”の粉です。「いい匂いでしょう」。師匠に促され、みんな新ソバの匂いをかぎ、うっとり。「今日は、二八蕎麦でなく三七蕎麦でいくよ。ソバ粉が7割、強力粉が3割。みんなが作りやすいやつで行くから」と師匠。10割蕎麦というのもあって、これはソバ粉ばかりで作るので、粘り気がなく、こねるのが至難の業。美味しいけれど素人には作れないので、ソバ粉を少しずつ減らし、強力粉(小麦粉)を加えその粘り(グルテン)で、こねやすく、すなわち作りやすく、ソバの香りも十分に味わえるというのが、二八蕎麦や三七蕎麦というわけです。

水を加えて粉をこねる 同左
水を加えて粉をこねる
同左

ソバ粉700g、強力粉300g、を鍋(ボウルでもよい)の中でよくかき混ぜるところからスタート。永瀬さんに教えられみんなが代わる代わるいろんな工程にチャレンジしました。手順を箇条書きにしましょう。
[1]ソバ粉と強力粉をよく混ぜる。
[2]水を加えて(この日は400g。標準は350g=永瀬流=だが、水が多いほうがこねやすいので)、粉どおしがよく混ざり、ねっとりした状態になるよう良くこねてボール状に仕上げていく(ソフトボールぐらいの大きさになるよう小分けしてやると良い)。
[3]このポールを30分ほど寝せておく。
[4]これを延べ板の上で延べ棒を使って均一の薄い生地となるよう押し延べる。
[5]この生地を反物のように重ねて折り返した状態にする。
[6]これをまな板の上で細く均一に切り、1人分ずつ分けていく。
[7]鍋や釜の沸騰したお湯に1人分の玉を入れ、そっとかき混ぜる。しばらくすると蕎麦に熱が通り浮き上がってくる。これを網ですくい取り、冷たい水の中に入れて冷やし、さっと取り出す。

薄く延ばす(師匠) 同左(師匠を真似して)
薄く延ばす(師匠)
同左(師匠を真似して)
   
ソバを切り(写真奥)茹でる(手前) 茹でたソバを冷水(隣のバケツ)につける
ソバを切り(写真奥)茹でる(手前)
茹でたソバを冷水(隣のバケツ)につける

みんなでこの作業を手分けしてやること2時間。ちょうどお昼に第一陣の”ざる蕎麦”が出来上がり、ボクを含めて何人かが初食いの栄に浴しました。そーっと、何本かの蕎麦を口に入れました。しっかりした蕎麦の香りと味です。それを確認し、次に、ネギとワサビ入りの汁のお椀に蕎麦を入れ、一口すすります。いよいよ確かな蕎麦の香りと味が口中に広がります。旨い、旨い。本当に旨い。と思う瞬間、中本さんが「うめぇ、うめぇ」と素っ頓狂な声を上げ、ボクも唱和します。「うまいねぇ、ホントにうまい」。期せずして、みんなの口から同調の声が上がります。

うまい、うまい。 同左
うまい、うまい。
同左
   
差し入れられたヤーコンの漬物3種 吉田さんが自ら釣ったタイの潮汁
差し入れられたヤーコンの漬物3種
吉田さんが自ら釣ったタイの潮汁

第二陣、第三陣とみんなで入れ替わりながら、幸せ蕎麦を食べました。一回りして腹が落ち着いたところで、全員で記念撮影をしました。「いやあ、うまかったねえ」「外で食べるっていうのがいいねえ」「みんなで食べてよけいにうまくなる、最高だね」。そんな感想が撮影後も余韻を味わうように飛び交いました。最後に師匠にみんなで心からのお礼を言いました。さらに、師匠と共同で作ったソバをボクらもほかに粉で20kgばかり分けてもらうことになり、庭を踊り回り(たい気分になり)ました。地元農協の直売所で、1kg1300円ばかりする高級品なんです。ということで、まだ何回もソバ打ちができるわけで、「また、やろう。今度はいつ?」と話が弾みました。仮設テーブルを土日庵に戻したり、お椀を洗ったり、後片付けもスキップ気分でした。ブラボー、蕎麦パーティ!!

全員で記念撮影 同左
全員で記念撮影
同左

ソバ打ちのあと、ふたたびみんな畑に散って、大根などの冬野菜の収穫、ヤーコン堀り、そしてヤーコンの親芋を土に埋める作業、10cmほどに伸びた空豆の苗に霜よけの笹の葉を立て掛ける作業などをしました。大根を洗い、土日庵の軒下に吊るし、干し大根を作る組も。女性軍が土日庵の中の整理・掃除もやり、年越しの体制を整えていました。帰り際、師匠と来年のソバ作りの話などをするうち、夕日がつるべ落としで筑波山に沈んで行きました。この夕日がボクにとっては八郷から持ち帰る最高のお土産。こんな心が和む風景って、そうはありません。八郷にきて良かったと笑顔がこぼれる瞬間です。写真は、フラワーラインを通っての帰途、撮ったものです。

空豆に笹の葉を立て掛ける 筑波山の夕焼け
空豆に笹の葉を立て掛ける
筑波山の夕焼け

(12月 3日 宮崎記す)

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