12月15日 |
畑の仲間の忘年会(浅草) |
12月
1日 |
ソバ打ちで盛り上がる |
■12月 1日 ソバ打ちで盛り上がる | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||
冬晴れの1日。かねてから計画していたソバ打ちをやりました。8家族12人が参加。ソバ打ちは初めてというメンバーも何人か。先日収穫したソバを食べるというので、みんな朝からソワソワ気分です。10時ごろからスタートの予定でその前に、土日庵前の竈でお湯を沸かしたり、ネギを抜いたりして準備するみんなの素振りにそれが現れています。ボクがそうだから、みんなのソワソワ気分、手に取るように分かるんです。ぴたり10時。ソバ打ち指南をお願いしている八郷農場の地主・永瀬さんが、梨園の枝打ち作業を中止して、みんなの前に。そして「さあ、やろうか」。
畑のあちこちで野菜の収穫や畑の整理をしていたみんながさっと集まってきて、ソバ打ち開始です。永瀬さんの倉庫が厨房に早変わり。何日か前に粉にしたという「田舎ソバ」10kgばかりが大きな「延べ板」の上に出されます。田舎ソバは殻ごと粉にするちょっぴり鼠色がかった”ソバ通”の粉です。「いい匂いでしょう」。師匠に促され、みんな新ソバの匂いをかぎ、うっとり。「今日は、二八蕎麦でなく三七蕎麦でいくよ。ソバ粉が7割、強力粉が3割。みんなが作りやすいやつで行くから」と師匠。10割蕎麦というのもあって、これはソバ粉ばかりで作るので、粘り気がなく、こねるのが至難の業。美味しいけれど素人には作れないので、ソバ粉を少しずつ減らし、強力粉(小麦粉)を加えその粘り(グルテン)で、こねやすく、すなわち作りやすく、ソバの香りも十分に味わえるというのが、二八蕎麦や三七蕎麦というわけです。
ソバ粉700g、強力粉300g、を鍋(ボウルでもよい)の中でよくかき混ぜるところからスタート。永瀬さんに教えられみんなが代わる代わるいろんな工程にチャレンジしました。手順を箇条書きにしましょう。
みんなでこの作業を手分けしてやること2時間。ちょうどお昼に第一陣の”ざる蕎麦”が出来上がり、ボクを含めて何人かが初食いの栄に浴しました。そーっと、何本かの蕎麦を口に入れました。しっかりした蕎麦の香りと味です。それを確認し、次に、ネギとワサビ入りの汁のお椀に蕎麦を入れ、一口すすります。いよいよ確かな蕎麦の香りと味が口中に広がります。旨い、旨い。本当に旨い。と思う瞬間、中本さんが「うめぇ、うめぇ」と素っ頓狂な声を上げ、ボクも唱和します。「うまいねぇ、ホントにうまい」。期せずして、みんなの口から同調の声が上がります。
第二陣、第三陣とみんなで入れ替わりながら、幸せ蕎麦を食べました。一回りして腹が落ち着いたところで、全員で記念撮影をしました。「いやあ、うまかったねえ」「外で食べるっていうのがいいねえ」「みんなで食べてよけいにうまくなる、最高だね」。そんな感想が撮影後も余韻を味わうように飛び交いました。最後に師匠にみんなで心からのお礼を言いました。さらに、師匠と共同で作ったソバをボクらもほかに粉で20kgばかり分けてもらうことになり、庭を踊り回り(たい気分になり)ました。地元農協の直売所で、1kg1300円ばかりする高級品なんです。ということで、まだ何回もソバ打ちができるわけで、「また、やろう。今度はいつ?」と話が弾みました。仮設テーブルを土日庵に戻したり、お椀を洗ったり、後片付けもスキップ気分でした。ブラボー、蕎麦パーティ!!
ソバ打ちのあと、ふたたびみんな畑に散って、大根などの冬野菜の収穫、ヤーコン堀り、そしてヤーコンの親芋を土に埋める作業、10cmほどに伸びた空豆の苗に霜よけの笹の葉を立て掛ける作業などをしました。大根を洗い、土日庵の軒下に吊るし、干し大根を作る組も。女性軍が土日庵の中の整理・掃除もやり、年越しの体制を整えていました。帰り際、師匠と来年のソバ作りの話などをするうち、夕日がつるべ落としで筑波山に沈んで行きました。この夕日がボクにとっては八郷から持ち帰る最高のお土産。こんな心が和む風景って、そうはありません。八郷にきて良かったと笑顔がこぼれる瞬間です。写真は、フラワーラインを通っての帰途、撮ったものです。
(12月 3日 宮崎記す) |
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