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作業日誌

4月26日
田植え
4月12日
田圃と畑とはしご作業
4月 5日
里芋植え

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■ 4月26日 田植え

26日。やや早目の田植えを援農者も含め19人が出動して、賑やかにやりました。今年で13回目。4月中の田植えは初めて。初夏らしいそよ風のわたる、気持ちのいい好天の朝8時半。小美玉市(旧玉里村)の「土日農研」の田んぼに車が続々到着します。首都圏の田植え好き・農業好きのメンバーたちです。土日農研メンバー以外の援農組が7人もいて、また初参加という人が5人もいて、さらに女性だって半分まではいかないけれど7人もいて、60歳代から20歳代までという多彩な植え手が揃ったのです。老若男女の田植え。楽しい田植え。こうでなくちゃ! 日本のコメ作り、元気にしたいねぇ!

田植え準備。トンボで線引きする。 初参加の人たちに植え方をレクチャーする。
田植え準備。トンボで線引きする。
初参加の人たちに植え方をレクチャーする。

米作班の幹事島崎さんが、代掻きされたどろどろの田んぼに入り、トンボと呼ばれるグラウンドをならす道具に似た器具を引っ張り、どろどろの田んぼの地面に苗を植える目印となる線を付けて行きます。線は約30cm間隔。その線の上に30cmおきに稲の苗(背丈約20cm)を植えるわけ。稲の品種はアキタコマチ。地元の農協の育苗場で育てたもの。四角い箱で育苗した四角い苗の塊を手の平の大きさに千切って方々に投げ入れます。さあ準備完了。

いっせいに田植えを始める。 同左。
いっせいに田植えを始める。
同左。

若い女性たちが裸足になり、ズボンを膝上までまくり、横一列になって植えていきます。苗の塊から2、3本を剥ぎ取るようにして指先にもち、それをどろどろの田に差し込んで植えます。おっかなびっくり差し込んでいたのが、だんだん慣れて、手早くできていきます。手の平の苗がなくなると、誰か投げてー、なんていっています。脚が抜けなーい、なんて声も聞こえます。とにかくみんな楽しそう。

こっちも楽しくなります。1年ぶりに田んぼで会う10年も付き合っている同年代の女性2人、Tさん・Kさんと並んでいろいろ話しながら植えていきました。たぶんお互いの仕事の話なんかしながら(いま書いていて忘れたけれど)。ときどき腰を伸ばし、「気持ちいいねえ田んぼは」「空気がおいしいねえ」と何度となく同じことをいいながら(それだけは思い出せる)。霞ヶ浦の湖畔の田んぼなので、湖をわたって吹いてくる風がなんとも心地よく本当に空気がおいしいのです。

初参加の女性(手前)たちも手際よく。 同左。
初参加の女性(手前)たちも手際よく。
同左。

10時半。おやつ休みを取り11時から午後1時まで。600坪(2反分)の田んぼの田植えがあっという間に終わりました。みんな顔を見合わせ、満足の表情で、労をねぎらいあっています。「お疲れさまぁ」の言葉の温かいこと! いいなぁ。この瞬間がボクはたまらなく好き。〜〜〜歩いて10分の”農民会館”(毎年食事のために借りる公共の建物)へ、みんなぞろぞろと。会館の座敷に座卓を並べ、昼食です。小泉夫人が前夜遅くまでかかって作ってもってきたというトン汁が、熱々の椀で回ってきます。幸せの仕上げ。世田谷の農家・小泉家の庭に出たというミョウガダケの香りが利いて。

記念撮影。 同左。
記念撮影。
同左。

幸せすぎて、昼食の写真を撮りそこなうヘマをしたボク。いつものことでした。でもって、田植えとおやつ休憩時の記念写真をお目にかけます。田んぼのあと、4、5人で八郷の畑へ向かい、仲良し農家へ。筍を掘らせてもらった写真も一緒に。

ほら、こんなに”大漁”。 夢中でタケノコ堀りに挑む。
ほら、こんなに”大漁”。
夢中でタケノコ堀りに挑む。

(5月2日 宮崎記す。)

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■ 4月12日 田圃と畑とはしご作業

12日。早朝4:45に家を出て小美玉市(旧玉里村)の田圃へ向かいました。この時間は道路が空いていて走りやすい。畑行きは早朝に限ると、このところ再確認していて。スイスイと湾岸から常磐道へ。守谷PAでコーヒーブレイク。桜土浦で降りて6号線を走り、かすみが浦市(旧千代田町)の水田地帯を抜け、玉里の田圃へ到着。鎌倉から160km、正味2時間半のドライブ。このページを見て下さる人のために、以上、道程を紹介しました。いいですよぉ、刻々「いなか」が近づくドライブは。

7時半より畦打ちの作業開始。8時。灌漑水(霞ヶ浦の水)が水口のパイプからボゴボゴと予告音を立てたかと思うとシャーッと勢い良く田に流れ出ます。田圃は粗く耕運されていて、数日来の雨ですでに十分に水をもち土塊もしっとりとしています。畦打ちは、畦際の土を掻き出して畦の上に乗せ、畦を四角くし、またはモグラなどが開けた穴を塞ごうという作業。米作りには八十八の仕事があるといわれますが、田植え前の大事な欠かせない作業です。畦際の、軟らかくなった土にスコップを突き立て、掘り取った水交じりの土を畦の上に乗せ、壁塗りのごとくスコップの背で撫で付けていきます。

1時間ばかり孤軍奮闘。耕運されたっぷり水を含んだ土塊に脚をぬからせながら、黙々と堀り、土を持ち上げ、畦塗りしていきました。単純なる、極々単純なる作業に打ち込む自分がいました。なあーんにも考えず、身体をのみ心地よく動かす自分がいました。朝のうち霞がかっていた空も晴れ、陽の光に包まれる自分がいました。ふいに道路脇に止めた車から来客の夫婦の声が聞こえました。土日メンバーの小泉さん(世田谷の農家)の農場で体験農業をしているというムロイさん夫婦で、畦打ちの支援に来たとの嬉しい来訪でした。ご主人とボクとで交代でスコップを振るうことに。奥方には、芹摘みと土手の野蒜堀りをお勧めしました。お二人、喜んで作業をし田圃を楽しんで下さったご様子、よかった! 11時前にノンビリ屋のメンバーらがようやく全員揃い、計10人(うち男7人)で作業のピッチが上がりました。

女性は芹摘みと野蒜堀り。 畦打ち風景
女性は芹摘みと野蒜堀り。
畦打ち風景

12時半。ボクは八郷の畑とのかけもち日とあって途中退散。午後にわたって、残りのメンバーで肥料を巻き、3枚田の畦を打ち終わり作業終了。このあと田圃は協力農家の人に代掻きをしてもらい、4月26日(土)に「田植え」をします。小雨決行です。体験田植え、大大大大、大歓迎です。このページ見て「いっちょうやって見るか」と思われた人、当サイト「お知らせ」ページより急ぎご応募下さい。地図などお送りします。

12日午後。車中弁当をしながら40分かけて八郷へ。すでに13人が昼食を済ませ午後の作業。ボクら夫婦と、その後駆けつけたミズタニさん夫婦を合わせ、17人が見晴らしのよい広々とした土日ファームに散らばり、ハウスのビニール張り、苗床作り、草取りなどをこなしました。カツミさんママは8ヶ月のタケトくんをおぶって、畑ブラでした。ハウスの脇では地主永瀬さんが梨の花粉樹(花粉量の多い品種改良をしていない梨の原木)から蕾を摘み取る作業を、知り合いの人たちの手伝いのもと、大車輪でやっておられました。和やかな、賑々しい、豊穣の畑風景です。20人ばかりの老若男女の明るい声が畑じゅうに響き渡り、遠くから写真を撮るボクは、心ほっくりでした。永瀬さんが、種芋用に埋め込んでおいた里芋を掘り出し、自分の分を屋敷下の畑に植えられました。その掘り出しを手伝うと、余った里芋をNPOの種芋用にと、いっぱい頂戴し、それをNPO区画にNPOスタッフのボクを含む4人で植えることに。

畑のハウスのビニール張り。 梨の木の花粉の採取(永瀬さんの作業)
畑のハウスのビニール張り。
梨の木の花粉の採取(永瀬さんの作業)

どにちのメンバーは午後4時ごろ閉店。「お疲れさあん」「気をつけてね」とお互いに声を掛け合い別れたあと、NPOの4人で里芋植えと、ヤーコンの種芋植えを、すっかり日が落ちた6時ごろまでかかってやり遂げました。4人ともバテバテ。永瀬さんに「よく頑張るね」と褒められながら完了すると、目いっぱい背伸びをして「バンザーイ」をし、「はしご作業」を締めくくりました。バテバテでも気分は爽快。燃焼し尽くした満足感でいっぱい。1ヵ月後、大量に植えた里芋とヤーコンが100%発芽してくれますように、と祈りました。

うららかな畑の風景 同左
うららかな畑の風景
同左

(4月13日 宮崎記す。)

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■ 4月 5日 里芋植え

5日。久しぶりの畑。3月の出動は、月半ばのウィークデイが直前だったので、仲間の皆さんと顔を合わせるのは約1ヶ月ぶり。早朝4時すぎに家を出て、7時前に畑に到着。途中きれいな朝日を見て道路も空いていて。やはり早起き・早出は三文の得だと。NPO区画に、3月1日に種芋を植えたジャガイモがマルチの下から芽を出し始めています。もっこりして触るとすぐ分かります。そこにそっとハサミを入れ、マルチを丸く切り取ってやります。7、8百株ありましょうか。大きいのは4、5cmも芽を伸ばしているのもあります。さあ出ておいでってわけです。黄色味を帯びてふやけているのもあり、ごめんネって感じです。

続いて、蚕豆の雑草取り。こちらも同じぐらいの株数です。冬越ししていよいよ大きく成長しようという蚕豆たち。背丈30cmにも伸び、早くも花を付けたものから、まだ背丈が10cm程度のものまで。雑草も負けじと成長中で、ハコベラとホトケノザ(紫色のきれいな花を付けている)の2種が特に優勢。きっちり除草します。9時。いつもの通り仲間の車が続々到着。そして計8家族16人が勢ぞろいします。老若男女。女性3人、子供3人。子供は中学1年と小学4年のヨシダ君兄弟と、カツミ家のタケト君8ヶ月。あと男たちは60台、50台、40台、30台といい塩梅の年齢構成!

蚕豆の畝 花が咲き始めた蚕豆
蚕豆の畝
花が咲き始めた蚕豆

地中に株ごと埋めておいた里芋を掘り出し、小芋を1個ずつにし種として100坪ほど植え付けます。同じようにヤーコンの種を掘り出し、芽の部分をカットし種として植えつけます。マルチがけの床を作りトウモロコシの種をまきます。さらに土日農研分として栽培中のジャガイモの芽をマルチに穴を開けて出してやります。雑草取りの作業も。どれも流れるような作業です。ほかに堆肥場を畑の隅から畑の中央に移し替える作業をボクがやり、機械好きなヨシダさんが耕運機を押しました。のどかなうららかな春の畑仕事です。

里芋を掘り出す 里芋の植え付け
里芋を掘り出す
里芋の植え付け

昼食。小屋の前の藤棚の下に16人が陣取ります。仮設の竃でお湯が沸いています。カップ麺を食べる人、家で手打ちしてきたうどんを食べる人(カワムラさん)、ボクは近くのコンビニへ走り弁当を。ワカツキさんが畑の脇に出たフキノトウで作ってきたという蕗味噌を、みんなに回します。至福・至幸の時間がゆったりと流れます。

大勢での昼食は楽しい 同左
大勢での昼食は楽しい
同左

午後、ビニールハウスを2棟がキチンと並ぶように、一方を移設しました。耕運がしやすくなり、畑の有効活用につながるからという永瀬師匠のアドバイスです。師匠、キレイ好きなのです。2時間がかり、総がかりで、ハウスの鉄のポールを抜き取り、移動先に四角く掘った溝へ向け、組み立てられたままのハウスをみんなで持ち上げ、5mほど移動させ、ポールを埋め込み移設完了。ハウスの横にあった、なにやら汚く継子扱いだった堆肥場も畑中央に移動済み。畑はどこから見ても、エクセレント!ビューティフル! これもそれも永瀬師匠の意向を受けたものでしたが、この変貌に師匠もご満悦(きっと)!

ビニールハウスの移設作業 畑の整備が進みスッキリする農場
ビニールハウスの移設作業
畑の整備が進みスッキリする農場

4時ごろ店じまい。近くのシイタケ農家・ノグチさん宅へ何人かで回りました。新鮮シイタケを安く分けていただき、菜の花畑から「好きなだけ摘んでいい」という菜の花を、我が家をはじめみんな遠慮なく大量に頂戴しました。咲きそろった菜の花に見とれ香りをかぎかぎ、満開の花もいっぱい摘ませていただきお土産に。車中に菜の花の甘い香りが立ち込めます。フーン。目を細め花の香をかぎ、花の香に酔い、これ以上ないいい気分で、帰途のハンドルを握ったのでした。

(4月13日 宮崎記す。)

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