月別アーカイブ: 2021年8月

入道前太政大臣

8月30日/

・藤原公経。定家の義弟。後鳥羽院には疎まれたが、承久の変以後は、

 栄耀を極め、晩年は出家して西園寺に隠棲した(詳解百人一首)。

◆<花さそふ 風よ急かすな 老いたれば >

『花さそふ嵐の庭の雪ならで ふりゆくものはわが身なりけり』

前大僧正慈円

8月29日/

・法性寺関白忠通の子。伝教大師開山の比叡に12歳で入山、14歳で出家。

・生涯4度、天台座主を勤めた。史書『愚管抄』を著す(詳解百人一首)。

◆<おほけなく 共存欲せし 比叡の僧>

◆<おほけなく 等しく共にと 大僧正>

『おほけなく憂き世の民におほふかな わが立つ杣にすみぞめの袖』

鎌倉右大臣

8月27日/

・いわずと知れた源実朝。頼朝の子。鎌倉幕府三代将軍。

・早くから藤原定家に師事、歌の才があった。

◆<世の中は 大凪なれど 常ならむ>

◆<世の中は  疾風怒涛  極まれり>

『世の中は常にもがもな渚こぐ あまの小舟の綱手かなしも』

皇嘉門院別当

8月22日/

・皇嘉門院は、法性寺関白忠通の娘、崇徳院(77)の皇后。

・別当は平安時代以降、親王家・摂関家などの政所(まんどころ)の長官。

・歌合の歌題は「旅宿逢恋」。遊女の心情を詠んだ歌(「詳解百人一首」)

◆<難波江の 情理深き 芦かなし>

◆<難波江の 芦かなしくも ひとよかな>

『難波江の 芦のかりねのひとよゆゑ みをつくしてやひわたるべき』