11月29日/
◆<相槌 打ち鍛え合ふ 小鍛冶かな>
・一条天皇(980〜1011)の命を受け勅使の橘道成は、名高い刀匠の三條小鍛冶宗近(さんじょうのこかじむねちか)のもとを訪れ、剣を打つよう命じる。宗近は、自分と同等の力量の”相鎚”がいないので打てないと辞退する。しかし聞き入れられず、宗近は氏神の稲荷明神に助けを求め参詣すると、不思議な少年に声をかけられる。少年は剣の威徳を称える中国の故事や日本武尊の物語を語り、相鎚を約束し稲荷山に消えて行った。
・家に帰り宗近は鍛冶壇に上り礼拝する。すると稲荷明神のご神体が狐の精霊の姿で現れ「相鎚を勤める」と告げる。少年は稲荷明神の化身だったのだ。明神の相鎚を得て宗近は見事に剣を鍛え上げる。こうして表には「小鍛冶宗近」の銘、裏には「小狐」の銘という二つ銘の名剣「小狐丸」が出来上がった。明神は小狐丸を勅使に捧げた後、雲に乗って東山稲荷の峯に帰って行った。。